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スカラ座「ドン・カルロ」
今年初のスカラ座に先日行ってきました。
今シーズンの開幕オペラ「ドン・カルロ」は、 ある程度気合を入れて見るオペラだと思っています。 通常20時から始まるスカラ座公演ですが、 チケットに19時30分と書かれている時点で、 「ああ、今日も終電だな」と容易に想像ができます。 そもそもこのオペラはノンストップリミックスで4時間以上。 何通りか改訂された後、スカラ座バージョンとして、 2時間40分くらいまで短縮が可能になった。 なぜスカラ座バージョンなのか…。 労働組合の関係で、長時間にわたる拘束時間が不可能なのでは…。 それはそれとして、 「ドン・カルロ」というオペラは今回初めて見た。 それは1984年1月10日のスカラ座での上演にそなえて、 大幅な改訂が行なわれたものでした。 バレエ音楽、第1幕として上演していた部分を全面カット。 多くの場面の音楽を改訂したにもかかわらず、 内容的、音楽的に凝縮され密度の濃い版となったのである。 ヴェルディの中・後期にあたるこの作品は、 今までの「歌とオーケストラの伴奏」というよりも、 シンフォニックな印象を受ける。 ところどころにライトモチーフを入れるあたりは、 かなりワーグナーを意識していたものとも思われる。 しかし重い。 全曲にわたり短調が多すぎる…。 たまに短調が入るくらいなら気分転換にも良い。 しかしこう短調ばかり続くのは、 別れた彼氏との話を延々と聞かされるくらい辛い。 彼の作品の「運命の力」と「アイーダ」に挟まれたこのオペラ、 いったい彼に何があったのだろうか…。
by scalaza
| 2009-02-02 23:04
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