「カヴァレリア・ルスティカーナ」と「パリアッチ」の二本立て…、
これは見逃せません。 まさにイタリアオペラのステレオタイプとも言われるこの二つの作品は、 何が良いかといえば、非常に分かりやすいのである。 まずは、カヴァレリアから。 ピエトロ・マスカーニ作曲全1幕、1時間10分(この短さがいい)。 舞台はシチリア…。 村娘のサントゥッツァの心は憔悴していた。 その原因は恋人のトゥリッドゥせいである。 彼は兵隊に行く前、ローラと付き合っていた。 しかし戦争から帰ってくるとローラはアルフィオの妻になっていた。 …彼はサントゥッツァを愛することで悲しみを消そうとしていたのである。 しかし、嫉妬深いローラは自分が人妻であることも忘れ、 彼を取り戻そうとしている。 完全に優位に立っているローラの「ドヤ顔」はここの見せ場。 必死に彼を説得しようとしているサントゥッツァとの対比である。 トゥリッドゥの逆ギレに対して、 さらにブチ切れたサントゥッツァの言葉が、 その後のとんでもない悲劇に繋がる…。 オペラ作曲コンクールの優勝作であるこの作品は、 写実主義であり「田舎の騎士道」という意味。 全編を通して劇的な描写に富んでいます。 ラストシーンの直前に置かれた間奏曲は、嵐の前の静けさ。 クラシック音楽の中でも最も人気のある曲として知られています。 http://www.youtube.com/watch?v=Xvdig4N0bpk 数多くあるイタリアオペラの中でも、 ダントツでお勧めできる作品です。 でも…、 ローラは自分から彼を捨てたんです。 彼がサントゥッツァと幸せになろうとしているのに、 それに対して嫉妬をしているんです…。 自分の元彼が、別の女と幸せになるのはイヤですか? #
by scalaza
| 2010-12-30 09:06
12月7日、スカラ座広場は小雨の降る中、熱い戦いを繰り広げていた。
各労働組合が一堂に集結した抗議デモ…。 スカラ座広場自体は至って静かなのだが、 その周りに張り巡らされている柵の向こうで行われている、 警官と組合の戦いがテレビでも中継されていた。 スカラ座開幕と抗議デモという「光と影」が象徴的ですが、 翌日の各社紙面では、頻繁に行われるデモよりも、 年に一度のスカラ座開幕の話題で埋め尽くされていたのも悲しい。 彼らの声が届く日が来るのだろうか? さて、今回の開幕オペラは私の初の試み、 インターネットで生放送を聞く、ということである。 実際、ラジオのライブ放送と違って、 ネットのデジタル放送は音質がよかった。 そして休憩時間になると、ロビーにてインタビューが中継されるので、 これもネットで見てみる。 結構、自宅で楽しめたのである。 今回のカルメンは? 音楽だけでしか今の段階では判断できないですが、 非常によかった。 というか、 カルメンで音楽的に失敗したというケースはあまり聞いたことがない。 それくらい安定した音楽なのである。 ソリスト、合唱、オケと非常にバランスがよく、 14分間続いた盛大な拍手も納得がいくようにも思えた。 しかし、翌日の新聞には演出家に対しての批判的なコメントが目立ち、 音楽的には安定したものを供給できる分、 演技力や舞台にウエイトがかかるのも致し方ないのでしょうか。 大方、イメージしている「カルメン」と違うことからくる不満だろうが、 こればっかりは自分自身の目で見てみない限り分かりません。 オペラコミック版という、台詞と音楽の繰り返しの様式、 いろんな意味で、ぜひ見たみたい舞台ですね。 参考動画(メイキング・オブ・カルメン) http://www.youtube.com/watch?v=aCJixu_PGAQ #
by scalaza
| 2009-12-09 08:41
オペラ「ドン・ジョヴァンニ」モーツァルト作曲 2010年1月30日 (20:00) 2010年2月2日(20:00)、4日(20:00)、7日(15:00)、10日(20:00)、12日(20:00)、14日(15:00) ヨーロッパで広く言い伝えられてきたドン・ファン伝説。スペインで1003人の恋人を持ったと言われるドン・ファンは、オペラの中で「ドン・ジョヴァンニ」という名で登場します。 女たらしドン・ジョヴァンニは、ドンナ・アンナを誘惑しようと屋敷に忍び込むが、騒ぎ立てたドンナ・アンナを心配した父親が様子を見に来る。あわてたドン・ジョヴァンニは、その父親を殺害してしまう。 父を殺したのはドン・ジョヴァンニであると気づいたドンナ・アンナは、彼に復讐を決意する。 ドン・ジョヴァンニは墓場でドンナ・アンナの父親の石像と会った。ドン・ジョヴァンニが反省せずに女遊びのことを召使に話していると石像が口を開き、彼に悔い改めよと語りかけたのだ。しかしドン・ジョヴァンニは不敵にもその石像を夕食に招待し、その晩、豪勢な食事をしていると、信じられないことに石像が訪ねてくる。ドン・ジョヴァンニが「私は何も悪いことはしていない」と言うと石像は彼の手をつかんで、地獄に引きずり落としていった。 参考動画(映画「アマデウス」) http://www.youtube.com/watch?v=vxcjxN0rPzs #
by scalaza
| 2009-10-16 19:24
オペラ「リゴレット」ヴェルディ作曲 2010年1月15日 (20:00)、17日 (20:00)、20日 (20:00)、22日 (20:00)日、24日 (15:00)、27日 (20:00)日29 (20:00)、31日 (15:00) 2010年2月3日 (20:00)、5日 (20:00) 巨匠ヴェルディの作品の中でも人間ドラマを描写を重視し、後の傑作への転機となった作品です。“道化”という日陰の存在に光を当て、人間の影を感じさせるバリトンを主役にしたことが、より深く味わいのあるドラマとなりました。 16世紀のマントヴァ。道化師リゴレットの生き甲斐は、美しく純情な一人娘のジルダだった。しかし宮廷の人々は、彼への日頃の腹いせにジルダを誘拐し、マントヴァ公爵に差し出す。最愛の娘をさらわれたリゴレットは殺し屋を雇い、マントヴァ公爵に復讐しようとする。 真夜中、報酬と引き換えに、マントヴァ公爵の死体の入った袋を受け取ったリゴレット。 しかしその中に入っていたものは…!? 参考動画(1977年メトロポリタン歌劇場) http://www.youtube.com/watch?v=bQ9UYopPfg4 #
by scalaza
| 2009-10-16 19:04
オペラ「カルメン」ビゼー作曲 2009年12月7日 (18:00)、10日 (20:00)、13日 (20:00)、15日 (20:00)、18日 (20:00)、20日 (15:00)、23日 (20:00) カルメンは非常に人気の高い作品であり、隅から隅まで名曲が揃っています。 兵士・ホセは,許婚がいるにも関わらずジプシーの女・カルメンに誘惑され本気になってしまう。隊長に反発し軍隊からも抜け,密輸団にまで加担していくホセ。一方,カルメンの方は彼に飽きてしまい,闘牛士のエスカミーリョに鞍替えする。ホセはカルメンのこと諦めきれず,彼女から指輪を投げ返されたことに腹を立て,闘牛場でカルメンを殺してしまう。 ビゼーは一度もスペインに行ったことがなく、原作者のメリメもフランス人。「カルメン=スペイン」と思われていますが,厳密に言えばフランス人が想像で描いたスペインです。ビゼーの音楽が如何に説得力を持っていることでしょうか。 参考動画(1984年スカラ座開幕オペラ) http://www.youtube.com/watch?v=s39SYHpTQgw #
by scalaza
| 2009-10-16 18:48
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