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「のだめ効果!?クラシック・ブーム」
人がプロのピアニストになっていく過程は、ドラマである。
厳しいレッスンを経て手に入れる栄光は、
「スポ根ドラマ」に匹敵するくらいだ。

去年放映された「のだめカンタービレ」というドラマも、
音大が舞台になっている物語であった。

しかしそれだけでは少し弱く、
通常、ドラマ性にエッセンスを加えなければならない。

例えば、
冤罪で留置所に入れられながらもコンクールを目指す「赤い激流」。
出生の秘密に翻弄されていく「少女に何が起こったか」。
同じく出生の秘密がらみ「疑惑の家族」。

すべてTBSである。

フジは「ロングバケーション」という、
ハートウォーミングなラブストーリーである。

ドロドロな前者に対して、
ソフィスティケートな後者という対照的な作りだ。

ただ残念なことに、すべてに共通して言えるのは、
ドラマの中での選曲がおかしいのだ。

コンクールの課題曲など、ありえない選曲や、
ガキでも弾けるような難度の低い入学試験曲…。

高視聴率だった割には、リサーチの甘さが目立っていた。

しかし昨年、大ヒットした「のだめカンタービレ」は違っていた。
ベースになるのはラブコメディだが、
ドラマの中で演奏される曲にリアリティーがあり、
それが効果的に使用されていた。

しっかりしたリサーチの上に成り立つこのドラマは、
漫画、ドラマ化、アニメ化とヒットを飛ばしている。

その後、この波に乗った空前のクラシックブーム。
動機はどうであれ、私はすばらしいことだと思う。

まさに「のだめ効果」なのだ。

参考のため、このような曲が使われている。
http://youtube.com/watch?v=x509qCxmRr8

クラシック音楽は決して敷居の高いものではない。
小、中、高で「音楽」を「音学」という観点で見てしまう場合も多いが、
ほかのジャンル同様、クラシックも楽しいものなのだ。
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by scalaza | 2007-01-18 06:19
「芸術の町・フィレンツェ」
先日、仕事でフィレンツェに行ってきました。

片道3時間かけ、ウフィッツィ美術館で絵画を説明し、
また3時間かけて帰って来るという荒業…。
疲れたのは私だけではない、お客様も疲れたはずだ。

それでもなお、魅力ある町なのであろう。

さて、フィレンツェと言えば、
「ルネサンスの絵画」というイメージのほうが先行するが、
実はオペラが誕生した町でもあるのだ。

劇的な表現様式を可能にする音楽手法は「モノディ様式」、
独唱が行う劇的様式となる。
それはフィレンツェのカメラータcamerata伊語(a.1570-92)
といわれるグループがこれを生み出したのだ。

カメラータは同志を意味し、フィレンツェのバルディ家に集まった。
彼等は古代音楽の復興を論じた音楽家と文学者であった。

主要なメンバーは保護者のバルディ伯爵、
音楽家としてはガリレイ(彼の長男がガリレオ)、
ペーリ、カッチーニ、ストロッツィ等の音楽家と
詩人のリヌッチーニであった。

カメラータの最初の目的は古代ギリシャ劇の復興であった。
ルネサンス発祥の地フィレンツェではキリスト教文化以前の、
古代ギリシャ・ローマ文化を再認識する動きが盛んであった。

しかしギリシャ古代の演奏様式を復活させることを目的にしていたのに、
独唱と器楽伴奏によるレチタティーヴォrecitativo(叙唱)を作り出し、
古代ギリシャ劇に範を求め、歌詞の朗唱法と情緒の表出、
また、歌唱の一致を考えた。

この考えがモノディー様式の成立と多声音楽の廃止へと導いていく。

さて、オペラは祝典的な宮廷音楽として生まれた。
台本全体に音楽がつけられ、衣装や舞台装置を伴うオペラは、
遊びと啓蒙的な要素も混じり合った音楽分野となった。

現存する最古のオペラは、
ペーリ作曲「エウリディーチェ」(1600年初演)で
史上第2番目のオペラとなる。

このオペラはフランス王アンリ4世と
メディチ家のマリアとの婚礼を記念して、
フィレンツェのピッティ宮殿で初演された。
これは音楽としてはモノディ様式の朗唱に終始する単調なものであるが、
つめかけた貴族たちに大きな感銘を与えたといわれている。

建築、絵画、音楽の発展には多少のずれがある。
絵画の発展はルネサンス期に対して、
音楽はバロック以降になってしまう…。

「フィレンツェ」のイメージが音楽というよりも
絵画の町という印象を受けてしまうのはここから来るのだ。
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by scalaza | 2007-01-15 18:23