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> 「ワーグナーのオペラとは?」
一月のスカラ座公演はワーグナーの「ローエングリン」を中心に、
比較的、静かに終わった。
4時間という超大作のこのオペラは、
全編にわたってメロディラインの美しさ、
または、おなじみ「結婚行進曲」も知られている。

簡単に言うと、ドイツ版「鶴の恩返し」なのだ。
ただ「鶴」ではない、「白鳥」である。

ワーグナーの自伝『わが生涯』によれば、
1843年、ヨハン・ヴィルヘルム・ヴォルフが編纂した
『オランダ伝説集』が出版され、
このなかにコンラート・フォン・ヴュルツブルクによる
『白鳥の騎士』が含まれている。

ワーグナーはこれを読んだと考えられている。

また、ルートヴィヒ・ベヒシュタインのメルヘン集に
「白鳥にされた子供たちの物語」があり、
このモチーフもワーグナーは利用することになる。

中でも、超有名な「婚礼の合唱」。
いわゆる「ワーグナーの結婚行進曲」として、
メンデルスゾーンの「結婚行進曲」(真夏の夜の夢)と並んで名高い。
しかし、オルガンなどに編曲されるのが一般的であるため、
原曲が管弦楽付きの合唱で歌われることはあまり知られていない。

「ローエングリン」は、ワーグナーのオペラの中でも人気が高く、
もっとも演奏機会の多い作品となっている。

当時15歳だったバイエルン王国の皇太子ルートヴィヒ2世は
このオペラに魅了され、1864年に王位に就くと、ワーグナーを招聘し、
彼の負債のすべてを肩代わりするとともに、高額の援助金を支給した。
また、多額の国費を投じて建設したノイシュヴァンシュタイン城の名は、
「新白鳥城」である。

ヒトラーもまた「ローエングリン」の熱狂的な愛好者だった。
ナチス・ドイツは、ワーグナーの音楽を最大限に利用したが、
とくに第3幕でハインリヒ王による
「ドイツの国土のためにドイツの剣をとれ!」との演説は、
ドイツとゲルマン民族の国威発揚のためにあらゆる機会に利用された。

自分自身が白鳥の騎士となり、ドイツ国内の乙女を救おう!
などと考えたのかもしれない…。

ロマンチックなオペラに魅了される人々は、
かなりの確率で、おかしな行動をとることが多いのだ。

さて、2月はイタリアオペラ!!
「ヴェルディ vs ドニゼッティ」の華麗なるオペラの対決。

私は結構、期待している…。
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by scalaza | 2007-02-04 18:43

川倉 靖(かわくらやすし)氏による2009-10年スカラ座オペラのブログです。
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